脂肪吸引で除去できる脂肪の量はどれくらい?
脂肪吸引に興味はあるけど、初めてだし、なんだか不安、、、という方は少なくないのではないでしょうか?
そんなあなたのために、今回は脂肪吸引をピックアップ。
SB式の脂肪吸引を監修する井上淳先生が、今までの脂肪吸引でのカウンセリングで
お話してきたことを、良い点も悪い点も含めて、包み隠さずに詳しく解説します。
記事監修者
新宿美容外科クリニック 形成外科医
井上 淳
日本形成外科学会の形成外科専門医としてあらゆる形成美容外科領域での基礎をもとに、25年にわたって多くの美容外科、整形の症例を経験。外科医としての豊富な知識や技術力からスタッフの信頼も厚く、また落ち着きのある性格や優しい対応も人気のドクター。スタッフや患者さまからは、脂肪吸引の匠と呼ばれて、親しまれている。
気軽に受けていただける処置から、高度で複雑な手術まで、患者様に満足していただける最も適した「理想のボディライン、理想のフェイスライン」の追求をしている。カウンセリングは、優しい、初めてでもいろいろと丁寧に教えてくれる、と定評があり、患者様一人ひとりの様々な悩みに正面から向き合っている。
経歴
1992年 | 千葉大学医学部卒業 千葉大学形成外科入局 以後、千葉大学および昭和大学の 関連形成外科勤務 |
2006年 | 都内美容外科クリニック 院長就任 |
2007~2013年 | 都内美容外科クリニック 総院長就任 |
2014年 | 新宿美容外科クリニック 総院長就任 |
目次
脂肪吸引で一度にとれる量はどれくらい?
脂肪吸引について少し調べたことのある人ならば、「一度にとれる脂肪の量は、実は決まっている」という話を見聞きしたのではないでしょうか。
あまりにも多くの脂肪を一度にとりすぎてしまうとトラブルが起こりやすくなってしまうため、このような目安があるのです。
「一度にどれくらいの量がとれるのか」ということについては、多少ゆらぎがあります。
ただ、平均を求めるとするならば、3000~4000CCくらいが一般的な量だと言えるでしょう。
おなかの脂肪が1600CC程度、太ももが1300CC程度、お尻の部分が1200CC程度で、あとはふくらはぎや二の腕、顔などを少しずつとっていくと、これくらいの量になります。
なお、「最大で5000CCほどまでとることができる」としているクリニックもあるので、このあたりについては、クリニックごとに確認をする必要があるでしょう。
ちなみに、最大量の4000CCをとると、だいたい体重にして5キロくらいおとすことができると言われています。
1回の施術で終わらせられる?
「いや、もっとたくさんの量をとってほしい」
「なんで、せっかく脂肪吸引を受けているのに、一度で手術が終わらないの?」
と思う人もいるかもしれません。
ただ、脂肪吸引は体に負担がかかってしまう手術です。
そのため、「一度で全部吸い取ること」にはやはり危険が伴います。
「では、一度脂肪吸引を受けたら、次の脂肪吸引までにはどれくらいの期間が必要なのか」という疑問を抱く人もいるのではないでしょうか。
実は、これについてはクリニックごとにまったく見解が異なります。
「部位別の脂肪吸引ならば、1週間程度も時間があけばまず問題ない」と答えるところもある一方で、
「いや、1週間はあくまで最低基準。1~2週間はあけてほしい」というところもあれば、
「2回目の脂肪吸引のためには、1か月程度の期間はあけた方がいい」
「1か月以上の期間をおいてから脂肪吸引をすることを強く勧める」
「単純に『期間』では定められない。ダウンタイム(部位によって大きく異なる。なお、手術前と同じ状態になるには3か月程度かかる)完全に終わってからの方が効果的」
などの意見もあります。
「どこの部位からどれくらいの量の脂肪をとり、現在の体調の状態はどうか」によっても、これは変わってくることでしょう。
ただ、あまりにも性急に脂肪吸引を推し進めようとすると、体調に問題が出てくる可能性もあります。慎重に行っていきましょう。
脂肪吸引で内臓脂肪は除去できる?
脂肪吸引で内臓脂肪は除去できるのか?
何かと問題になる「内臓脂肪」。
ボディメイクの方法として極めて有用な「脂肪吸引」では、この内臓脂肪を落とすことはできるのでしょうか?
「脂肪を吸い取る」ということから、脂肪吸引を行えば内臓脂肪を除去できそうな気がします。
しかし、実際には、脂肪吸引で内臓脂肪を落とすことはできないとされています。
なぜなら、内臓脂肪は、その名前の通り、内臓部分に極めて近いところにつくからです。
このため、「皮膚の下の脂肪」をとる脂肪吸引でも、内臓脂肪を除去することはできません。
脂肪吸引を行うための器具を内臓のところにまで挿入することは、極めてリスクの高いことです。
このような理由があるため、脂肪吸引では内臓脂肪にアプローチすることができないのです。
なお、脂肪吸引によるボディメイクは、女性の方が男性に比べてスムーズに進みます。
これは、女性の場合内蔵脂肪はそれほど多くはつかないからです。
皮下脂肪ばかりなので、脂肪吸引による効果が得られやすくなっています。
内臓脂肪が気になる人はどうおとせばいいのか。
「脂肪吸引で内臓脂肪が落とせないこと」に落胆した人もいるかもしれません。
しかし内臓脂肪は、日々の生活を見直すことで、徐々に減らしていくことが可能です。
まず、「食生活」を見直しましょう。
食べ過ぎ、あるいは極端なダイエット、早食いなどは内臓脂肪をつける原因となります。
そのため、腹八分目に抑え、適度にカロリーもコントロールしていく必要があります。
なお、深酒も避けるべきです。
次に、「運動」。
できれば、軽い運動を日々の生活に取り組みたいものです。
都会ならば、1駅分は歩いて仕事に行く、などのようなことをしてもよいでしょう。
ライフスタイルもまた、内臓脂肪に大きな影響を与えます。
特に、喫煙は百害あって一利なしです。
「睡眠時間」も大切です。人の体は眠っている間にさまざまな修復作業を行い、体を育てます。
脂肪吸引でできたけがを治すのも役立ちます。
「どの時間に眠るのがよいか」は現在説も分かれていますが、いずれの場合でも、最低でも6時間程度の睡眠時間は確保したいものです。
「ストレス」も、肥満の原因となっています。
もし可能ならばストレス源から身を離し、健康を維持する手助けとしてください。
脂肪吸引は、たしかに内臓脂肪に対しては働きません。
ただ、ボディメイクを考えるうえで脂肪吸引は非常に有効です。
内臓脂肪はライフスタイルの見直しで改善していき、外見上の不満は脂肪吸引で改善する、といった具合に、2つのよいところを並行して取り入れていくのもいいですね。
脂肪吸引で理想のくびれは実現できる?
脂肪吸引でくびれをつくることはできるのか
「胸は出ていて、ウエストは引き締まっており、お尻がきゅっときれいなラインを描く!!」
このようなスタイルは、古今東西、女性にとっても男性にとっても憧れの的です。
特に、「引き締まったウエスト」は非常に魅力的なものです。
かつて西洋の宮廷では、ウエストを細く見せるためにコルセットが流行ったものです。
脂肪吸引は、非常に効率よく、この「引き締まったウエスト」「くびれ」をつくることに役立ちます。
運動ではつくりにくいくびれも脂肪吸引なら簡単
「運動をして、引き締まった体をつくる」というのは、ある意味ではとても理想的なやり方です。
運動をすることはボディメイクだけでなく「健康」に対してもアプローチできることですし、また運動を習慣化させることで「太りにくい体」をつくることもできます。
運動によって体重を落としていくことは、短期的なダイエットだけでなく、「これからの健康・これからのスタイル維持」に対して非常に効果的なのです。
しかし運動は、「くびれをつくる」ということを目的とした場合、少々不利な立場に立たされます。
私たちの体は、どこかの部位を一生懸命鍛えることはできたとしても、選択的に、自分の望むラインで、該当箇所のぜい肉を落としていくことはかなり難しいと言われています。
もちろん、専門的に学び、運動をするのであればそれも可能かもしれません。
しかし一般的な運動しかしない、という人の場合、「狙った部分のぜい肉だけを落とし、しかも理想的なラインを運動によってつくること」には、とても長い時間と根気が必要です。
その点、脂肪吸引ならば、「自分の狙った部分を、自分の望むラインで、脂肪を落としていくこと」が可能です。
脂肪吸引をする前のお腹に線をひいて、「どんなラインをつくりたいか」というのをカウンセリングで決めて、それに沿うようなかたちで脂肪吸引を行っていきます。
必要な量を必要な箇所から取り除くことができるため、細かいボディメイクが可能なのです。
このように、的確で、かつゆらぎのないボディメイクができるのは脂肪吸引の特権だと言えます。
特に現在は、「ミケランジェロ」「4Dスカルプ」のように、「くびれをつくること」に特化した施術方法も出ています。
これらを利用することで、美しいくびれを手に入れることができるのです。
運動も脂肪吸引も、どちらもメリットはあるものです。
しかし、「くびれをつくること」を第一の目的とするのであれば、脂肪吸引の方が向いているでしょう。
脂肪吸引の施術で使う機械の種類と特長
脂肪吸引で使われる機械について
脂肪吸引は主にクリニックで行われる施術になりますが、使用する機械にも種類があります。
ここでは、脂肪吸引への不安を少しでも減らすために、どんな機械を用いて施術が行われるのか、機械の種類や特徴について解説します。
施術の種類と使用される機械の特長
脂肪吸引では施術方法にも種類があります。
そして、施術方法によって使用される機械も異なります。
まずは、施術の種類を紹介して、次にどんな機械が使われているのか説明します。
ベイザー
ベイザーは現在の脂肪吸引の方法の中では最新のものになり、脂肪吸引するための管からベイザー波を直接脂肪に当てるという内容になります。
脂肪を柔らかくして除去をしていき、比較的簡単な脂肪吸引の方法になります。
術後は多少の腫れと痛みは伴いますが、徐々に回復してきます。
施術の時間は他の脂肪吸引よりも短くて済みます。
シリンジ
こちらはシリンジという手動の吸引器を使って脂肪を吸引します。
直接脂肪の状態を見ながら吸引ができるので、細かい施術内容が特徴となっています。
よって、仕上がりも目立たず、美しくなります。
経験を積んだ医師が行う施術法になり、技術力が求められます。
術後の腫れや痛み、内出血は多少生じますが、脂肪吸引の中でも体への負担が軽くて済む方法です。
メソセラピー
メソセラピーは痩せたい部分に脂肪を溶かしてくれる薬剤を注入し、体内で溶け出した脂肪が便や尿となって排出されるというものになります。
同じ部位に3回ほど薬剤を注入すると、変化が感じられるといいます。
メスを使って行う施術ではないので傷跡はなく、施術にかかる時間も10分程度と短くなっています。
他の脂肪吸引の施術方法に比べるとリーズナブルな価格で受けられるので、気軽にできる脂肪吸引です。
ボディジェット法
ボディジェット法とは麻酔液と止血剤を混ぜた液を噴射する時のジェット水流を活用して、脂肪と筋肉の間に水を入ることから、脂肪を粉砕してしまうという吸引方法になります。
脂肪と筋肉を分けたことで、他の組織を傷つけずに済むようになりました。
他の組織を傷つけないため、術後の回復も早いです。
脂肪吸引は一言にいってもたくさんの種類があります。
吸引方法によって使用する機械が異なり、それぞれメリットとデメリットが存在します。
術後の経過や価格、どんなリスクが挙げられるのかといった点を比較しながら、自分に合った吸引方法を選びたいものです。
目の上(まぶた)の脂肪吸引、腫れや痛みの心配は?
まぶたの脂肪吸引はどんな効果が得られるのか?
脂肪吸引はさまざまな体の部位で受けることが可能です。
その部位の中には、目の上(まぶた)も含まれ、まぶた部分の脂肪を吸引してすっきりさせることができます。
まぶたに関しては小さな穴を開けて、そこから余分な脂肪を引っ張り出すという方法をとります。
このまぶたの脂肪吸引は二重まぶたにしたい人が行う埋没法と同時に実施されるケースが多いです。
まぶたの脂肪吸引を行うことで得られる効果については、以下が挙げられます。
1 まぶたの脂肪が落ちて二重まぶたになれる
2 腫れぼったい印象から抜け出せる
3 脂肪だけでなく老廃物や余分な水分も除去できる
このような効果が得られます。まぶたに脂肪がたくさんついていることで、見た目だけでなく健康面でもデメリットを感じてしまうのです。
そんな時も脂肪吸引でまぶたの脂肪を取ってもらうと、目元がすっきりします。
まぶたの脂肪吸引、腫れや痛みはどんな感じ?
まぶたの脂肪吸引は手軽に受けられる施術で、まぶたの脂肪を除去してくれます。
では、施術後の痛みや腫れはどのような感じなのでしょうか?
腫れについて
現在行われているまぶたの脂肪吸引においては、術後の負担ができるだけ少なくて済むようになっています。
それでも、術後多少の腫れは起こります。
腫れと聞くと、腫れぼったかったまぶたがまた重たくなってしまう?と焦ってしまいますが、時間とともに腫れは治まってきます。
医師に経過を見てもらう頃には、腫れもだいぶ治まっていることでしょう。
ただし、腫れ具合にも個人差があるので、事前に医師に尋ねておくと安心です。
痛みについて
痛みについては、まぶた部分がジンジンと痛む程度になります。
耐えられない痛みではない場合が多いのですが、どうしても痛いという際にはクリニックで痛み止めを処方してもらうことも可能です。
痛みは術後、日を重ねるごとに消えていきます。
痛みの感じ方には個人差がありますが、痛くて耐えられないというケースは少ないと言えます。
このように、まぶたの脂肪吸引においては腫れと痛みが術後現れる症状となっています。
その他に、内出血を起こすこともありますが、これは毛細血管が傷ついてしまった場合のみとなります。
この内出血においても2週間ほどすると目立たなくなるので、様子を見ながら過ごすことになります。
まとめ
まぶたの脂肪吸引は二重まぶたの施術と一緒に行われるケースが多いです。
これは、まぶたの脂肪で悩んでいる人や一重まぶたの人が多いことも関係しています。
脂肪吸引をすると、まぶたの脂肪が取れてすっきり見えるようになります。
腫れや痛みが気になるところですが、そこまで心配する必要はないでしょう。
そして、不安なことがあったら医師に相談することも大切です。
全身の脂肪吸引を受ける場合のスケジュールの立て方
脂肪吸引、適さないのはどんな部位?
「どうせ脂肪吸引を行うのなら、全身の脂肪吸引手術を受けて体全体のぜい肉を取り去ってしまいたい!」
このように考える人もいるのではないでしょうか。
しかし、「全身の脂肪吸引」とは言っても、実は脂肪吸引が適さない部分もあるのです。
それは、足首やふくらはぎといった部分です。
これらは、もともと、「脂肪吸引ができるほど、脂肪を蓄えることが難しい」部位であるため、手術には向かないのです。
もっとも、脂肪のつき方というのは千差万別です。
ふくらはぎ~足首でも、全身の脂肪吸引ができるほどの脂肪がついているのならば、施術が可能になるケースはあります。
このため、必ず来院し、医師に現在の肉のつき方を見てもらい、そのうえで受けられるか受けられないかを話し合う必要があると言えます。
また、「部位」ではありませんが、脂肪吸引では内臓脂肪を取り去ることはできません。
全身の脂肪吸引ができるのは、あくまで、「皮下脂肪」だけです。
全身の脂肪吸引は一度にできる? スケジュールの組み方
全身の脂肪吸引を行う際のやり方やスケジュールについて考えていきましょう。
全身の脂肪吸引の場合、一度ですべての部分の脂肪吸引をすることは推奨されていません。
全身の脂肪吸引は、部位別の脂肪吸引に比べると、体にかかる負担が非常に大きくなります。
また、一回でとることのできる脂肪の量もある程度決まっているため、一度に全身の脂肪吸引を終わらせようとするのは現実的ではありません。
あまりにも多くの脂肪をとりすぎてしまうと、出血により貧血になるなどの健康被害が出てしまうからです。
ただ、「連続する箇所の脂肪吸引」は一度に行う、としているクリニックは非常に多いと言えます。
太もも~お尻の部分などですね。これらは一度に脂肪吸引をしてしまった方が効率がよく、また仕上がりもきれいになります。
ただ、全身の脂肪吸引を終わらせるためには、最低でも2~3回は通わなければならないでしょう。
数か月間をかけて徐々に脂肪を吸引していきます。
全身の脂肪吸引を考えている人は、部位別の脂肪吸引に輪をかけて、医師に丁寧な説明を受けなければなりません。
費用も高くつきますし、時間も長くかかります。
また、何よりも体の負担も非常に大きくなります。
しかし、信頼のできるクリニックを選ぶことができたのであれば、全身の脂肪吸引は「自分の理想のボディライン」を作り上げるために非常に役立ってくれることでしょう。
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